今夏は太平洋高気圧の気合いが少しばかり足りなかったせいか全国各地で局地的な豪雨災害が多発し、秋田では8月前半にバックビルディング現象とやらのせいで激甚災害に指定されるほどの降水量が記録されていた。秋田新幹線は線路流出で数日間不通。あけぼのも大幅遅延と運休を繰り返していた。大舘では線路が水没したらしい。もはや陸の孤島である。はたして夏休みまでに復旧できるのだろうか? しかし、あれほど雨を降らせていた前線も8月中旬には一旦北上。一時的にではあるが、東北地方も好天に恵まれた。あけぼのも運転再開するらしい。う〜ん、どうしようか?夏らしい田んぼアングルは稲穂が倒されて絵にならないかもしれない。かといって、自宅でグダグダしていても何も始まらない。稲穂の具合にはリスクが残るが、行けば何とかなるだろう。というわけで、カンカン照りの昼間から一転してゲリラ豪雨となった深夜の関越道を激走して、秋田へ向けて出撃したのだった。 遠征3日目の朝、マルヨ地の道の駅「ふたつい」から鶴形−富根間の国道路肩アングルに向かった。狙いは緑の稲穂とあけぼの。現地に到着してみると豪雨の影響は杞憂だったことが判明したのだが、一点悩ましいところがあった。写真には写っていないのだが、この場所には左側ギリギリに木が1本生えている。これをカワすのがなかなか難しいのである。あーでもないこーでもないと立ち位置に悩むこと数十分。何とか納得のいくポジションにゲバを張って、あとは列車が来るのを待つだけとなった。 午前8時、緑の景色の中に鮮やかな赤と青の列車が滑り込んできた。 |