真冬の風物詩ラッセル撮影。昨シーズンは廃止間際の富士ぶさを集中的に追っていたため、私にとって2年ぶりのラッセル撮影である。その間にJR東日本管内ではほとんどのラッセル車が引退。高性能?除雪機械ENR-1000に置き換えられた結果、近場の只見や米坂では見ることができなくなってしまった。そのため、今季初出動は本州最北の弘南鉄道へ向かったのだった。 出発直前、早くも試練が訪れる。寒波到来により、北日本は荒れ模様。東北道の仙台以北が通行止めとなり、青森に行くには山形道〜国道7号〜秋田道の大迂回を余儀なくされたのである。まるで陸東経由のあけぼのである。しかし、こんなことでいちいちメゲていてはラッセルを仕留めることはできない。すでに年末から現地に滞在されている東の大御所BOSS氏からのリアルタイム降雪情報を頼りに、戦友DD149001氏と深夜の雪道をひたすら北上する。午前3時、碇ヶ関を超え、青森県に到達。しばし休憩、夜明けを待つ。 翌朝、機関車のパンタが上がっているとの情報が入る。すわ!初日から大当たりか?と喜ぶのもつかの間、機関車の故障で痛恨のトケ。故障は直るのか?明日は動くのか?不安がよぎる。夜になるとさらに状況は悪化する。まさかの星空快晴になってしまったのである。いつもなら最高の星空もラッセルには最悪である。雪が降らなくては走らないのだから。明日はブルトレ狙いか・・・そう考えながら道の駅・碇ヶ関で寝袋と毛布に包まってマルヨに就いたのだったzzz。 午前4時、顔が寒くて目が覚める。何だか辺りが妙に静かである。国道を走る車の音が聞こえない。ん?フロントガラスが真っ白で外が見えない。ドアを開けて外に出る。寒むっ!広い駐車場には私の車がポツンと1台だけ、雪に埋もれて小さな山になっていたのだった。一晩で20cmぐらい降っただろうか?これだけ降ればラッセルは走るにちがいない。あとは大鰐駅で張り込んで確認すればいい。 午前9時、キ105の石炭ストーブに火が入り、煙が上がる。あとは線路際で待つだけである。途中、停車と構内除雪の間に先回りして合計3発、現役最古の黒いラッセルを仕留めることができた。BOSSさま、DD149001さま、お世話になりました。また行きましょう! |