ブルトレ撮影後は本命おおぞらのロケハンである。おおぞらの函館発車は7:15、すでに10月といえど、なるべく低い光線で狙いたい。しかし、函館本線の下り列車は北々東を向いて走るため、正面には日が当たらない。となると狙いは東向きとなる室蘭本線、かつ、少しでも光線状態がいい長万部に近い区間がベストである。しかし、長万部発車は9時前。東へ向くだけでは顔面には日が当たらない。南東を向くことがバリ順となる必須条件なのである。そんなに都合のいい場所があるのだろうか?あるのである。線路が南東を向いてバリ順となる場所は確かに存在するのである。それは長万部市街を抜けて10kmものロングストレートに繋がるわずか100m程の区間。そう、ブルトレ狙いで有名なSカーブの直線部分である。Sカーブはなにも85mmアングルでクネらせて撮るだけのものではない。直線部分で切り取れば、前後のカーブがシケインに見えてカッコええのである。おおぞらを最高条件で撮ることしか考えていない我々は贅沢にも北斗星でアングルを調整。4両編成がバッチリ直線に乗るポジションでおおぞらの通過を待った。午前9時、留置期間が長かったのか?ちょっと色褪せて顔色が悪い原色編成を迎撃した。 いつもなら速攻気合いの追っかけ開始である。しかし、毎回毎回ハズシてばかりの天気予報も今日ばかりは自信満々で午後には大荒れの予報を出している。とりあえず、今のうちに晴れカットを押さえておくかということで、道南唯一のDD51運用4091レをカムイチャシ階段で撮影してから根室本線を目指した我々だった。富良野方面への道中、早くも西からクソ雲が次々と飛来する。少しでも晴れそうな場所を求めてウロウロするが、無情にも空一面がクソ雲に覆われてゲームセット。この空模様では東へ行くのはリスクが高い。翌日の釧路湿原をあきらめ、少しでも回復が見込まれる旭川に向かうつもりだった。しかし、ここでまさかの出来事が起きた。クソ雲が割れて、急に日が差し始めたのである。晴れるんじゃね?イケる!事前に目をつけておいた島ノ下駅に速攻ダッシュである。やはり考えることはみな同じらしく、そこにはイチロー氏ご一行も若手筆頭の呼び声も高い雲発生注意報氏らも大集合。まるで米坂線にでも来ているかのようなデジャブに、北海道に来た気がちぃともしないのは気のせいだけではないハズだ。しかし、期待は落胆に変わる。通過10分前、期待高まる我々をよそに太陽ホールはいともあっさりクローズド。この状況をヌカという。糠喜びのヌカである。10分前とは一転してクソ曇りの空の下、一同シャッターも切らずにおおぞらを見送ったのだった・・・。 *10/31追加*最近67のポジのスキャンがめんどくさくて、つい後回し。こっちが本命なんだけどなぁ。2枚の色もぜんぜん合わんし。 |