昨秋、しなの鉄道で甦った169系国鉄急行色。すでに急行信州やアルプスなど数回のリバイバル運転が行われていたが、私はいずれの列車も未撮影。その理由は・・・忘れていたのである。運転日をスッカリ忘れていて、他の列車を撮りに行ったり遊びに行ったり。しかし、春にはこの国鉄色も廃車にした方がマシなんじゃねぇの?と思うぐらい醜いしな鉄色に戻ってしまうらしい。ならば、せめて1枚ぐらいは撮っておかねばなるまい。新年早々の三連休、盟友・千ちゃんとともに早朝の中央道を長野へ向かった。 しかし、とりあえず現地には来たものの撮影地がさっぱり分からない。千ちゃんにとっては蒸機以来十数年ぶり。私に至っては塩尻、辰野、岡谷の位置関係すら分からない役立たずっぷりである(初めてきたのである)。仕方がないので、いつものように線路沿いに車を走らせる。あちこちポイントを吟味してはみるものの良さげな場所は見つからず、そうこうするうちに有名なΩカーブにやってきた。このカーブの存在ぐらいは知っていたのだが、ロクな写真を見たことがなかったのも事実である。案の定、人だかりができていた場所は・・・カメラを出すこともなくスルーである。もう少し進んでみると別のカーブを発見した。近くの道にはすでに数台の車が停まっている。線路に近づいてみるとなかなか良さげ。先客は全員インカーブ、我々2人だけがアウトカーブにゲバを張る。数十分後、晴天のバリ光線を浴びて塗りたてピカピカの国鉄急行色が現れた。 さて、次は返しである。行きがけに見つけておいた場所に戻ってみると想定外にショボかった・・・。その場に続々と撮り鉄が集まるが、納得いかない我々はまた辺りをウロウロである。通過時刻が迫り、気がアセる。いい場所はないのか?あそこはどうだ!後方わずか数百メートル、縦顔面狙いのカーブを発見。残り時間約十分。石垣をよじ登り、速攻でガーデニングを施して、機材をセット。クソ雲の切れ目とともに現れた急行色を再び迎撃した! |