極限条件で撮影したこの1枚。今まで撮り鉄をやってきて、走りの写真を仕留めるのが最も難しかったのが、この陸羽東線を走るDE10重連のあけぼのである。非電化区間末端の新庄到着が午前5時前。日が当たる当たらない以前の問題であり、周囲が明るくなって走行写真を撮れるようになるのは、1年のうちで最も日の出が早くなる夏至あたりの20日ほどだった。当然、梅雨真っ只中で晴れる日がない。インターネットなどない時代にニュースの天気予報を欠かさず見て、移動性高気圧が西からやってくるチャンスを待って出撃したものである。この写真も出撃4回目にしてやっと仕留めたもの。国道13号線のオーバークロスから真正面に狙ってみた。この写真、よ〜く見るとナンバープレートのあたりが若干ブレて見える。この時の撮影データはRVP+1増感で1/250s、F2.8。単線非電化区間といえどDE10のダブルヘッダーでやってくる寝台特急はさすがに1/250sでは止まらない。しかし、いくら日が出て若干明るくなっているとはいえ、午前5時前にポジで撮るには限界ギリギリの条件だったのだ。 当時は速攻で帰宅して、そのまま大学へ通っていた。今、徹夜明けで会社に行ったら、数日はダルくて使い物にならないだろう。私もだんだんジジィになってしまったのかもしれない・・・。 |