これはいつ?ここはどこ?といった疑問が出そうなこの写真。実は20世紀も終わり、'99年春のことである。話は1年前の'98年に遡る。春先、鉄道ファン誌のPOST欄にこの列車の同じ高崎駅での写真が掲載された。まるで30年前にタイムスリップしたかのような雰囲気にビビッてたじろいだ。カッコええ、シブい、シブ過ぎる。この時、次は絶対にコイツを仕留めるしかねぇべや!と深く心に誓ったのだった。 調べたところでは、パレオはシーズン前の深夜に高崎から八高線経由で寄居へ回送され、C58は有火であるらしい。そして翌年春、ついにチャンスがやってきた。私の情報網はこの回送列車の運転日を突き止めたのである。雨の深夜2時過ぎ、高崎駅で入場券を買って改札をくぐる。ホントにパレオはいるのだろうか?かなり心配である。しかし、こんな真夜中にもかかわらずゲバを持った鉄が前を歩いている。怪しい。怪しすぎる。ホームに降りた。いた!C58だ。まだDD51と旧客は付いてない。シブい、シブ過ぎる。1年越しの願いがやっとかなったのだった。感動である。 しかし、数年後、旧客から妙ちくりんな緑の12系になったパレオにはちぃとも興味がわかなくなったのは言うまでもないことだろう。 |