天竜川。ここは2008年、最も数多く通った撮影地。昨年の春先、まだ銀河やなは、あかつき廃止の余韻が覚めやらぬ頃、常紋倶楽部管理人のんべい氏が仕留めた一発に我われは騒然となった。真正面から昇る太陽にキャブの奥まで照らされたロクロクはあまりにもカッコよく、翌週には西から東から仲間たちが天竜川へ馳せ参じたのであった。しかし、1回行ったぐらいで仕留められるほど、このポイントは甘いものではなかったのである。日の出直後の低い光線に照らされた架線柱の長い影は立ち位置数歩の違いで容赦なくロクロクの顔面を直撃し、トラス鉄橋をカッ飛んでくる長大編成は秒速9コマで切りまくっても当たりはたったの一発だけ。ベストシーズンは1年の内で初春と晩秋のわずか1ヶ月半。通えども通えども撃沈を喰らって東名自動車道をトボトボ帰ってくる日々が続いた。それから1年後。ついにラストチャンスの3/2(月)、仕留めてきたのが表紙の一枚。しかし、これでものんべい氏の一発に追いつけたかどうかは分からない。それほど氏の極めた一発はカッコよかったのである。 こちらの写真は30分遅延でケーブルの影がカマにかかってしまった妥協写真。表紙の写真とはずいぶん色が違っており普通の色である。 |