2011.9.7(水)更新

第22回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース


2011.9.3(土) Canon EOS 7D EF300mmF2.8L IS ISO100


2011.9.3(土) Canon EOS 7D EF300mmF2.8L IS ISO100
LEGEND

 車の写真はまったく興味がない。それがこちらをご覧のみなさまの率直な感想だろう。データが如実にそのことを示している。鉄の写真をアップすると閲覧数はとたんに増加するのだが、モータースポーツの写真を更新してもまったくアクセス数には変化がない。しかし、これだけはアップせずにはいられない。チョットだけ我慢して見ていただきたい。日本自動車産業界の至宝マツダ787B。20年前の1991年に日本車として初めてルマン24時間耐久レースで優勝したマシンである。当時高校生だった私はテレビ朝日の生中継を食い入るように見て、マツダ優勝の感動を実体験として味わった。当時のビデオテープもまだ残っている。そのマシンがレストアされて、メディア対抗レースのスペシャルイベントとして5年ぶりに走行するという。しかも、場所は筑波サーキット。自宅から1時間もかからない至近距離である。これは出撃せずにはいられない。
 問題は天候であった。直径200kmもの巨大な目を持つノロノロ台風12号が日本に接近中。イベント開催も危ぶまれる中、週末の天気を心配する一週間が続いた。イベント案内のHPには、雨天の場合はデモ走行中止とのお知らせがあった。しかし、本気で天気を予測させたら、私がインチキ気象予報士などはるかに凌ぐ能力を持っていることを、こちらをご覧のみなさまならご存知だろう。私の予測では東日本に台風の影響はないハズである。東の海上から太平洋高気圧が張り出しており、台風は押し返されて北北東に進路を向けていた。西日本に上陸すれば、関東には来ない。天気予報では土日の関東地方は終日雨との予報を出しているが、絶対にハズレるに違いない。マレに箱根を越えて関東に流れ込んでくる雨雲も散り散りで、一時的に雨を降らすことはあっても、長時間降り続けることはない。

 イベント当日は朝から空一面が台風のねずみ色の雲に覆われて悲惨な状況だった。しかし、たとえどんな天候でも、このマシンだけは撮りに行かねばなるまい。とりあえず、デモ走行は確信して、牛若丸親方、らるご氏とともに筑波サーキットへ出撃したのだった。その後、我々の予想とは正反対の奇跡の一瞬を迎えることになるとも知らずに・・・。

 デモラン開始数分前、突如台風の分厚い雲が割れて、まさかの巨大青空ホールが出現、眩い太陽光がサーキット一帯を全開露出で照らし始めた。これは・・・イケる!あと数分は確実に晴れゾーンが続くだろう。甲高い4ローターのエンジンサウンドが響き渡り、チャージカラーの弾丸が空気を切り裂いてくる。キタァァァァァァーーーア!!!走行時間はたったの10分。周回数は多くて数周だろう。スローシャッターなどにこだわっている場合ではない。ここはキッチリ仕留めなければならない場面である。なりふりかまわずシャッター速度は1/640s、露出はF8を選択。まさに全開以上のバリ晴れ露出である。フロントカウルのMAZDAマークだけに集中してシャッターを切る。オッシャャャァーーーーッ!極まった!!!

 ところで、メディア対抗レースはどうなったのかって?スミマセン。スタート前にはとっくに退場していたので、当然、結果も知らないのである。

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