撮り鉄とモータースポーツ、どちらが本職なのかよく分からなくなってきた我がHPであるが、またまたモータースポーツ写真館の更新である。 今年最後のビッグイベントとして、先週末、21年ぶりにJAF GPを冠した大会が開催された。フォーミュラ・ニッポン、スーパーGTのGT300クラスとGT500クラスの3つのカテゴリーで22周ずつのスプリントレースを土日両日に行うものである。若者の自動車離れが叫ばれ、クソつまらない環境対応車ばかりが取り上げられる昨今、究極のガソリンの無駄遣いであるレースを開催した関係者の尽力には頭が下がる。当然、我々も感謝の意を込めて出撃しなければならないのは自明である。牛若丸親方、カマタ氏、らるご氏のいつものメンバーと共に臨戦態勢で富士スピードウェイへ向かったのだった。 土曜未明に現地に到着し、場内の駐車場で朝を向かえると、天気は最悪のクソ曇りだった。衛星画像から、ある程度は覚悟していたものの、やはりショック感は隠せない。さらに追い撃ちをかけるように、当日は11月としては5年ぶりとなる黄砂が地球に巣くう12億人の穀潰しの国から飛来した。空は黄色がかって、最悪のコンディションである。あのロクでもないクサレた人民どもは海上保安庁だけではなく、我々撮り鉄にも迷惑をかけているのである。ヤル気はさらに急降下である。集中力は流し撮りの精度に直結する。しかし、文句をタレたところで晴れるわけではないし、黄砂が消えるわけでもない。どんな条件でもVを仕留めて帰ることが達人への道である。時折現れては消えるスポットホールからの陽射しに期待しつつ、気を取り直して待望の決勝スタートを向かえた。 最初のレースはフォーミュラ・ニッポンである。私にとってフォーミュラマシンを撮るのは今回が初めてである。箱車と違って的も小さいし、コーナーリングスピードも高い。クソ曇りにやる気が出ないながらも、次回につながる練習をして経験値を増やさなければならない。箱車とフォーミュラマシンとではピントを合わせる位置が違う。箱車はフロントグリルのエンブレムを狙う。GT-RやLEXUSマークをひたすら見つめながらレンズを振る。AFフレームは左右の下寄りである。一方、フォーミュラマシンはヘルメットを狙う。AFフレームは中央の上寄り。これはラクである。ピントも合わせやすいし、流しもしやすい。コーナーリングスピードが高いにもかかわらず、スローシャッターでも意外と高打率だったのである。 次のスーパーGTでは複数台の並びを狙ってみた。2台、3台をフレームに入れて、接近戦感を出したいのだが、これがなかなか難しい。1台を単独で撮る時とはフレーミングが違うし、そもそも複数台が接近しないとチャンスがないのである。ハミ出し、ケツ切れを連発しつつも、なんとか見られるコマを数枚撮ることができた。 とりあえず今季のレースイベント参戦は終了したのだが、この世界にもリバイバルネタがある。もう少しだけ、サーキット通いは続くのだった。 |